(Wikipediaより引用)
小倉百人一首は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活動した公家・藤原定家が選んだ秀歌撰である。
その原型は、鎌倉幕府の御家人で歌人でもある宇都宮蓮生(宇都宮頼綱)の求めに応じて、定家が作成した色紙である。
蓮生は、京都嵯峨野(現・京都府京都市右京区嵯峨)に建築した別荘・小倉山荘の襖の装飾のため、定家に色紙の作成を依頼した。
定家は、飛鳥時代の天智天皇から鎌倉時代の順徳院まで、100人の歌人の優れた和歌を一首ずつ選び、年代順に色紙にしたためた。
小倉百人一首が成立した年代は確定されていないが、13世紀の前半と推定される。
成立当時には、この百人一首に一定の呼び名はなく、「小倉山荘色紙和歌」「嵯峨山荘色紙和歌」「小倉色紙」などと呼ばれた。
後に、定家が小倉山で編纂したという由来から、「小倉百人一首」という通称が定着した。
赤い文字は決まり字(歌がるたで、取り札が確定できる字)です。
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| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | 歌人 |
|---|---|---|---|
| 1 | 秋の田の かりほの庵の とまをあらみ | わが衣手は 露にぬれつつ | 天智天皇 |
| 2 | 春すぎて 夏きにけらし 白妙の | 衣干すてふ 天のかぐ山 | 持統天皇 |
| 3 | 足曳の 山鳥の尾の しだり尾の | 長々し夜を獨りかも寝む | 柿本人麻呂 |
| 4 | 田子の浦に うち出でて見れば白妙の | 富士の高嶺に 雪は降りつつ | 山部赤人 |
| 5 | 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の | 聲きく時ぞ 秋はかなしき | 猿丸大夫 |
| 6 | 鵲の 渡せる橋に おく霜の | 白きを見れば 夜ぞ更けにける | 中納言家持 |
| 7 | 天の原 ふりさけ見れば 春日なる | 三笠の山に 出でし月かも | 阿倍仲麻呂 |
| 8 | わが庵は 都のたつみしかぞ住む | 世をうぢ山と 人はいふなり | 喜撰法師 |
| 9 | 花の色は 移りにけりな いたづらに | わが身世にふる ながめせしまに | 小野小町 |
| 10 | 是れやこの 行くもかへるも別れては | 知るもしらぬも 逢坂の關 | 蝉丸 |
| 11 | 和田のはら 八十島かけて こぎ出でぬと | 人には告げよ あまの釣船 | 参議篁 |
| 12 | 天津風 雲の通路ふきとぢよ | をとめの姿 しばしとどめむ | 僧正遍昭 |
| 13 | 筑波嶺の みねより落つる みなの | 戀ぞつもりて 淵となりぬる | 陽成院 |
| 14 | 陸奥の しのぶもぢずり 誰故に | 亂れそめにし われならなくに | 河原左大臣 |
| 15 | 君がため はるの野に出でて 若菜つむ | わが衣手に 雪はふりつつ | 光孝天皇 |
| 16 | 立別れ いなばの山の 峯に生ふる | まつとしきかば 今かへりこむ | 中納言行平 |
| 17 | 千早振る 神代もきかず 竜田川 | から紅に 水くくるとは | 在原業平朝臣 |
| 18 | 住の江の 岸に寄る波 よるさへや | 夢の通ひ路 人めよくらむ | 藤原敏行朝臣 |
| 19 | 難波がた 短き蘆の ふしの間も | 逢はで此世を すぐしてよとや | 伊勢 |
| 20 | 佗ぬれば 今はたおなじ なにはなる | みをつくしても あはむとぞ思ふ | 元良親王 |
| 21 | 今来むと いひしばかりに 長月の | 有明の月を 待出でつるかな | 素性法師 |
| 22 | 吹くからに 秋の草木の しをるれば | むべ山風を 嵐と云ふらむ | 文屋康秀 |
| 23 | 月見れば 千々に物こそ 悲しけれ | わが身一つの 秋にはあらねど | 大江千里 |
| 24 | 此の度は ぬさも取あへず 手向山 | 紅葉のにしき 神のまにまに | 菅家 |
| 25 | 名にしおはば 逢坂山の さねかづら | 人に知られで くるよしもがな | 三條右大臣 |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | 歌人 |
|---|---|---|---|
| 26 | 小倉山 峯のもみぢ葉 心あらば | 今一度の みゆきまたなむ | 貞信公 |
| 27 | みかの原 わきてながるる いづみ川 | いつみきとてか 戀しかるらむ | 中納言兼輔 |
| 28 | 山里は 冬ぞ寂しさ まさりける | 人めも草も かれぬと思へば | 源宗于朝臣 |
| 29 | 心あてに をらばやをらむ はつしもの | 置きまどはせる 白菊のはな | 凡河内躬恒 |
| 30 | 有明の つれなく見えし 別れより | 暁ばかり うきものはなし | 壬生忠岑 |
| 31 | 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに | よしのの里に 降れる白雪 | 坂上是則 |
| 32 | 山川に 風のかけたる 柵は | 流れもあへぬ 紅葉なりけり | 春道列樹 |
| 33 | 久方の 光のどけき 春の日に | しづ心なく 花の散るらむ | 紀友則 |
| 34 | 誰をかも しる人にせむ 高砂の | 松も昔の 友ならなくに | 藤原興風 |
| 35 | 人はいさ 心も知らず ふるさとは | 花ぞ昔の 香に匂ひける | 紀貫之 |
| 36 | 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを | 雲のいづこに 月やどるらむ | 清原深養父 |
| 37 | 白露に 風の吹きしく 秋の野は | つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける | 文屋朝康 |
| 38 | 忘らるる 身をば思はず ちかひてし | 人の命の をしくもあるかな | 右近 |
| 39 | 浅ぢふの をのの篠原 しのぶれど | あまりてなどか 人の戀しき | 参議等 |
| 40 | 忍ぶれど 色に出でにけり わが戀は | 物や思ふと 人の問ふまで | 平兼盛 |
| 41 | 戀すてふ わが名はまだき たちにけり | 人知れずこそ 思ひそめしか | 壬生忠見 |
| 42 | 契りきな かたみに袖を しぼりつつ | すゑの松山 波こさじとは | 清原元輔 |
| 43 | 逢見ての 後の心に くらぶれば | 昔は物を 思はざりけり | 権中納言敦忠 |
| 44 | 逢ふことの 絶えてしなくば なかなかに | 人をも身をも 恨みざらまし | 中納言朝忠 |
| 45 | 哀とも いふべき人は おもほえで | 身のいたづらに なりぬべきかな | 謙徳公 |
| 46 | 由良の門を わたる舟人 かぢをたえ | ゆくへも知らぬ 戀の道かな | 曽禰好忠 |
| 47 | 八重葎 しげれる宿の さびしきに | 人こそ見えね 秋は來にけり | 恵慶法師 |
| 48 | 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ | くだけて物を 思ふころかな | 源重之 |
| 49 | 御垣守 衛士のたく火の 夜はもえて | 晝は消えつつ 物をこそ思へ | 大中臣能宣朝臣 |
| 50 | 君がため 惜しからざりし 命さへ | ながくもがなと 思ひけるかな | 藤原義孝 |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | 歌人 |
|---|---|---|---|
| 51 | かくとだに えやはいぶきの さしも草 | さしも知らじな もゆるおもひを | 藤原實方朝臣 |
| 52 | 明ぬれば 暮るるものとは 知りながら | 猶恨めしき 朝ぼらけかな | 藤原道信朝臣 |
| 53 | なげきつつ 獨りぬる夜の あくるまは | いかに久しき ものとかはしる | 右大將道綱母 |
| 54 | 忘れじの 行末までは かたければ | 今日をかぎりの 命ともがな | 儀同三司母 |
| 55 | 瀧の音は 絶えて久しく なりぬれど | 名こそ流れて 猶聞こえけれ | 大納言公任 |
| 56 | あらざらむ 此世の外の 思ひ出に | 今ひとたびの 逢ふ事もがな | 和泉式部 |
| 57 | 巡りあひて 見しや夫とも わかぬまに | 雲がくれにし 夜半の月かな | 紫式部 |
| 58 | 有馬山 ゐなの笹原 風ふけば | いでそよ人を 忘れやはする | 大貳三位 |
| 59 | 安らはで 寝なましものを 小夜更けて | かたぶくまでの 月を見しかな | 赤染衛門 |
| 60 | 大江山 いく野の道の 遠ければ | まだ文も見ず 天のはし立 | 小式部内侍 |
| 61 | いにしへの 奈良の都の 八重櫻 | けふ九重に 匂ひぬるかな | 伊勢大輔 |
| 62 | 夜をこめて 鳥の空音は はかるとも | 世に逢坂の 關はゆるさじ | 清少納言 |
| 63 | 今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを | 人づてならで いふよしもがな | 左京大夫道雅 |
| 64 | 朝ぼらけ 宇治の川ぎり たえだえに | あらはれ渡る 瀬々のあじろぎ | 権中納言定頼 |
| 65 | 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを | 戀に朽ちなむ 名こそをしけれ | 相模 |
| 66 | もろともに あはれと思へ 山櫻 | 花より外に 知る人もなし | 前大僧正行尊 |
| 67 | 春の夜の 夢ばかりなる 手枕に | かひなく立む 名こそをしけれ | 周防内侍 |
| 68 | 心にも あらでうき世に 長らへば | 戀しかるべき 夜半の月かな | 三条院 |
| 69 | 嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は | 龍田の川の にしきなりけり | 能因法師 |
| 70 | 淋しさに 宿を立ち出でて ながむれば | いづこも同じ 秋のゆふぐれ | 良暹法師 |
| 71 | 夕されば 門田のいなば おとづれて | あしのまろやに 秋風ぞふく | 大納言経信 |
| 72 | 音に聞く たかしの濱の あだ浪は | かけじや袖の ぬれもこそすれ | 祐子内親王家紀伊 |
| 73 | 高砂の 尾上の櫻 咲きにけり | 外山の霞 たたずもあらなむ | 権中納言匡房 |
| 74 | 憂かりける 人をはつせの 山おろしよ | はげしかれとは 祈らぬものを | 源俊頼朝臣 |
| 75 | 契りおきし させもが露を 命にて | あはれ今年の 秋もいぬめり | 藤原基俊 |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | 歌人 |
|---|---|---|---|
| 76 | 和田の原 こぎ出でて見れば 久方の | 雲ゐにまがふ 沖津白なみ | 法性寺入道前関白太政大臣 |
| 77 | 瀬をはやみ 岩にせかるる 瀧川の | われても末に あはむとぞ思ふ | 崇徳院 |
| 78 | 淡路島 かよふ千鳥の 鳴く聲に | いく夜ねざめぬ 須磨の關守 | 源兼昌 |
| 79 | 秋風に 棚引く雲の 絶間より | もれ出づる月の 影のさやけさ | 左京大夫顕輔 |
| 80 | 長からむ 心もしらず 黒髪の | みだれて今朝は ものをこそ思へ | 待賢門院堀河 |
| 81 | ほととぎす なきつる方を ながむれば | ただ有明の 月ぞ残れる | 後徳大寺左大臣 |
| 82 | 思ひわび さても命は ある物を | うきにたへぬは 涙なりけり | 道因法師 |
| 83 | 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る | 山の奥にも 鹿ぞなくなる | 皇太后宮大夫俊成 |
| 84 | 永らへば また此頃や しのばれむ | うしと見し世ぞ 今は戀しき | 藤原清輔朝臣 |
| 85 | 夜もすがら 物思ふころは 明けやらで | 閨の隙さへ つれなかりけり | 俊恵法師 |
| 86 | 嘆けとて 月やはものを 思はする | かこち顔なる わが涙かな | 西行法師 |
| 87 | 村雨の 露もまだひぬ まきの葉に | 霧たちのぼる 秋の夕ぐれ | 寂蓮法師 |
| 88 | 難波江の 蘆のかり寝の ひと夜ゆゑ | 身を盡てや 戀わたるべき | 皇嘉門院別当 |
| 89 | 玉の緒よ たえなばたえね 永らへば | 忍ぶる事の よわりもぞする | 式子内親王 |
| 90 | 見せばやな 雄島のあまの 袖だにも | 濡れにぞぬれし 色はかはらず | 殷富門院大輔 |
| 91 | きりぎりす なくや霜夜の さむしろに | 衣かたしき 獨りかもねむ | 後京極摂政前太政大臣 |
| 92 | わがそでは 潮干に見えぬ 沖の石の | 人こそしらね かわく間もなし | 二条院讃岐 |
| 93 | 世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ | 海士の小舟の 綱でかなしも | 鎌倉右大臣 |
| 94 | みよし野の 山の秋風 小夜更けて | ふる郷さむく 衣うつなり | 参議雅経 |
| 95 | おほけなく 浮世の民に おほふかな | わがたつ杣に 墨染の袖 | 前大僧正慈円 |
| 96 | 花さそふ 嵐の庭の 雪ならで | ふりゆくものは わが身なりけり | 入道前太政大臣 |
| 97 | 來ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに | やくや藻塩の 身もこがれつつ | 権中納言定家 |
| 98 | 風そよぐ ならの小川の 夕暮は | みそぎぞ夏の しるしなりける | 従二位家隆 |
| 99 | 人もをし 人も恨めし 味氣なく | 世を思ふ故に 物おもふ身は | 後鳥羽院 |
| 100 | 百敷や 古き軒端の しのぶにも | 猶あまりある 昔なりけり | 順徳院 |
決まり字とは、歌がるたで読み札(上の句)を その字まで読んで時点で 取り札(下の句)がわかる字のことです。
たとえば 「一字決まり」は、 “む・す・め・ふ・さ・ほ・せ” という覚え方が有名ですが 歌がるたで 読みが“む”で始まったら 取り札が “きりたちのぼる あきのゆふぐれ” であるとわかるため すぐに札を探すことができます。 逆に一番長い「六字決まり」の場合、“あさぼらけ”まで聴いても 次の六字目を聴くまでは(他の札が取られてなければ)どちらの札か判断することができません。
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | |
|---|---|---|---|
| 70 | さ | びしさに やどをたちいでて ながむれば | いづこもおなじ あきのゆふぐれ |
| 18 | す | みのえの きしによるなみ よるさへや | ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ |
| 77 | せ | をはやみ いはにせかるる たきがはの | われてもすゑに あはむとぞおもふ |
| 22 | ふ | くからに あきのくさきの しをるれば | むべやまかぜを あらしといふらむ |
| 81 | ほ | ととぎす なきつるかたを ながむれば | ただありあけの つきぞのこれる |
| 87 | む | らさめの つゆもまだひぬ まきのはに | きりたちのぼる あきのゆふぐれ |
| 57 | め | ぐりあひて みしやそれとも わかぬまに | くもがくれにし よはのつきかな |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | ||
|---|---|---|---|---|
| 52 | あ | け | ぬれば くるるものとは しりながら | なほうらめしき あさぼらけかな |
| 3 | し | びきの やまどりのをの しだりをの | ながながしよを ひとりかもねむ | |
| 43 | ひ | みての のちのこころに くらぶれば | むかしはものを おもはざりけり | |
| 61 | い | に | しへの ならのみやこの やへざくら | けふここのへに にほひぬるかな |
| 74 | う | か | りける ひとをはつせの やまおろしよ | はげしかれとは いのらぬものを |
| 65 | ら | みわび ほさぬそでだに あるものを | こひにくちなむ なこそをしけれ | |
| 5 | お | く | やまに もみぢふみわけ なくしかの | こゑきくときぞ あきはかなしき |
| 72 | と | にきく たかしのはまの あだなみは | かけじやそでの ぬれもこそすれ | |
| 82 | も | ひわび さてもいのちは あるものを | うきにたへぬは なみだなりけり | |
| 26 | を | ぐ | らやま みねのもみぢば こころあらば | いまひとたびの みゆきまたなむ |
| 51 | か | く | とだに えやはいぶきの さしもぐさ | さしもしらじな もゆるおもひを |
| 6 | さ | さぎの わたせるはしに おくしもの | しろきをみれば よぞふけにける | |
| 91 | き | り | ぎりす なくやしもよの さむしろに | ころもかたしき ひとりかもねむ |
| 97 | こ | ぬ | ひとを まつほのうらの ゆふなぎに | やくやもしほの みもこがれつつ |
| 24 | の | たびは ぬさもとりあへず たむけやま | もみぢのにしき かみのまにまに | |
| 41 | ひ | すてふ わがなはまだき たちにけり | ひとしれずこそ おもひそめしか | |
| 10 | れ | やこの ゆくもかへるも わかれては | しるもしらぬも あふさかのせき | |
| 40 | し | の | ぶれど いろにいでにけり わがこひは | ものやおもふと ひとのとふまで |
| 37 | ら | つゆに かぜのふきしく あきののは | つらぬきとめぬ たまぞちりける | |
| 73 | た | か | さごの をのへのさくら さきにけり | とやまのかすみ たたずもあらなむ |
| 55 | き | のおとは たえてひさしく なりぬれど | なこそながれて なほきこえけれ | |
| 4 | ご | のうらに うちいでてみれば しろたへの | ふじのたかねに ゆきはふりつつ | |
| 16 | ち | わかれ いなぱのやまの みねにおふる | まつとしきかば いまかへりこむ | |
| 89 | ま | のをよ たえなばたえね ながらへば | しのぶることの よわりもぞする | |
| 34 | れ | をかも しるひとにせむ たかさごの | まつもむかしの ともならなくに | |
| 17 | ち | は | やぶる かみよもきかず たつたがは | からくれなゐに みづくくるとは |
| 23 | つ | き | みれば ちぢにものこそ かなしけれ | わがみひとつの あきにはあらねど |
| 13 | く | ばねの みねよりおつる みなのがは | こひぞつもりて ふちとなりぬる | |
| 36 | な | つ | のよは まだよひながら あけぬるを | くものいづこに つきやどるらむ |
| 33 | ひ | さ | かたの ひかりのどけき はるのひに | しづこころなく はなのちるらむ |
| 90 | み | せ | ばやな をじまのあまの そでだにも | ぬれにぞぬれし いろはかはらず |
| 14 | ち | のくの しのぶもぢずり たれゆゑに | みだれそめにし われならなくに | |
| 94 | よ | しのの やまのあきかぜ さよふけて | ふるさとさむく ころもうつなり | |
| 100 | も | も | しきや ふるきのきばの しのぶにも | なほあまりある むかしなりけり |
| 66 | ろ | ともに あはれとおもへ やまざくら | はなよりほかに しるひともなし | |
| 59 | や | す | らはで ねなましものを さよふけて | かたぶくまでの つきをみしかな |
| 47 | へ | むぐら しげれるやどの さびしきに | ひとこそみえね あきはきにけり | |
| 71 | ゆ | ふ | されば かどたのいなば おとづれて | あしのまろやに あきかぜぞふく |
| 46 | ら | のとを わたるふなびと かぢをたえ | ゆくへもしらぬ こひのみちかな | |
| 85 | よ | も | すがら ものおもふころは あけやらで | ねやのひまさへ つれなかりけり |
| 62 | を | こめて とりのそらねは はかるとも | よにあふさかの せきはゆるさじ | |
| 20 | わ | び | ぬれば いまはたおなじ なにはなる | みをつくしても あはむとぞおもふ |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | ||
|---|---|---|---|---|
| 79 | あき | か | ぜに たなびくくもの たえまより | もれいづるつきの かげのさやけさ |
| 1 | の | たの かりほのいほの とまをあらみ | わがころもでは つゆにぬれつつ | |
| 39 | あさ | ぢ | ふの をののしのはら しのぶれど | あまりてなどか ひとのこひしき |
| 78 | あは | ぢ | しま かよふちどりの なくこゑに | いくよれざめぬ すまのせきもり |
| 45 | れ | とも いふべきひとは おもほえで | みのいたづらに なりぬべきかな | |
| 44 | あふ | こ | との たえてしなくば なかなかに | ひとをもみをも うらみざらまし |
| 12 | あま | つ | かぜ くものかよひぢ ふきとぢよ | をとめのすがた しばしとどめむ |
| 7 | の | はら ふりさけみれば かすがなる | みかさのやまに いでしつきかも | |
| 56 | あら | ざ | らむ このよのほかの おもひでに | いまひとたびの あふこともがな |
| 69 | し | ふく みむろのやまの もみぢばは | たつたのかはの にしきなりけり | |
| 30 | あり | あ | けの つれなくみえし わかれより | あかつきばかり うきものはなし |
| 58 | ま | やま ゐなのささはら かぜふけば | いでそよひとを わすれやはする | |
| 21 | いま | こ | むと いひしばかりに ながつきの | ありあけのつきを まちいでつるかな |
| 63 | は | ただ おもひたえなむ とばかりを | ひとづてならで いふよしもがな | |
| 60 | おほ | え | やま いくののみちの とほければ | まだふみもみず あまのはしだて |
| 95 | け | なく うきよのたみに おほふかな | わがたつそまに すみぞめのそで | |
| 98 | かぜ | そ | よぐ ならのをがはの ゆふぐれは | みそぎぞなつの しるしなりける |
| 48 | を | いたみ いはうつなみの おのれのみ | くだけてものを おもふころかな | |
| 80 | なが | か | ら こころもしらず くろかみの | みだれてけさは ものをこそおもへ |
| 84 | ら | へば またこのごろや しのばれむ | うしとみしよぞ いまはこひしき | |
| 53 | なげ | き | つつ ひとりぬるよの あくるまは | いかにひさしき ものとかはしる |
| 86 | け | とて つきやはものを おもはする | かこちがほなる わがなみだかな | |
| 25 | なに | し | おはば あふさかやまの さねかづら | ひとにしられで くるよしもがな |
| 96 | はな | さ | そふ あらしのにはの ゆきならで | ふりゆくものは わがみなりけり |
| 9 | の | いろは うつりにけりな いたづらに | わがみよにふる ながめせしまに | |
| 2 | はる | す | ぎて なつきにけらし しろたへの | ころもほすてふ あまのかぐやま |
| 67 | の | よの ゆめばかりなる たまくらに | かひなくたたむ なこそをしけれ | |
| 35 | ひと | は | いさ こころもしらず ふるさとは | はなぞむかしの かににほひける |
| 99 | も | をし ひともうらめし あぢきなく | よをおもふゆゑに ものおもふみは | |
| 49 | みか | き | もり ゑじのたくひの よるはもえて | ひるはきえつつ ものをこそおもへ |
| 27 | の | はら わきてながるる いづみがは | いつみきとてか こひしかるらむ | |
| 32 | やま | が | はに かぜのかけたる しがらみは | ながれもあへぬ もみぢなりけり |
| 28 | ざ | とは ふゆぞさびしさ まさりける | ひとめもくさも かれぬとおもへば | |
| 8 | わが | い | ほは みやこのたつみ しかぞすむ | よをうぢやまと ひとはいふなり |
| 92 | そ | では しほひにみえぬ おきのいしの | ひとこそしらね かわくまもなし | |
| 38 | わす | ら | るる みをばおもはず ちかひてし | ひとのいのちの をしくもあるかな |
| 54 | れ | じの ゆくすゑまでは かたければ | けふをかぎりの いのちともがな | |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | ||
|---|---|---|---|---|
| 29 | こころ | あ | てに をらばやをらむ はつしもの | おきまどはせる しらぎくのはな |
| 68 | に | も あらでうきよに ながらへば | こひしかるべき よはのつきかな | |
| 75 | ちぎり | お | きし させもがつゆを いのちにて | あはれことしの あきもいぬめり |
| 42 | き | な かたみにそでを しぼりつつ | すゑのまつやま なみこさじとは | |
| 88 | なには | え | の あしのかりねの ひとよゆゑ | みをつくしてや こひわたるべき |
| 19 | が | た みじかきあしの ふしのまも | あはでこのよを すぐしてよとや | |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | ||
|---|---|---|---|---|
| 93 | よのなか | は | つねにもがもな なぎさこぐ | あまのをぶねの つなでかなしも |
| 83 | よ | みちこそなけれ おもひいる | やまのおくにも しかぞなくなる | |
| 歌番号 | 上の句(読み札) | 下の句(取り札) | ||
|---|---|---|---|---|
| 31 | あさぼらけ | あ | りあけのつきと みるまでに | よしののさとに ふれるしらゆき |
| 64 | う | ぢのかはぎり たえだえに | あらはれわたる せぜのあじろぎ | |
| 15 | きみがため | は | るののにいでて わかなつむ | わがころもでに ゆきはふりつつ |
| 50 | を | しからざりし いのちさへ | ながくもがなと おもひけるかな | |
| 76 | わたのはら | こ | ぎいでてみれば ひさかたの | くもゐにまがふ おきつしらなみ |
| 11 | や | そしまかけて こぎいでぬと | ひとにはつげよ あまのつりぶね | |